法学部 法律学科
タイトル | 憲法はなぜ簡単には変えられないようになっているのでしょうか? |
---|---|
内 容 | 民主主義国においても憲法改正に厳格な手続が要請されている理由は、民主主義に基づく討議?決定過程を適切に作動させるための条件そのものを、憲法が定めているからです(平等や思想良心?表現の自由の保障、権力分立など)。これを国会の単純多数決などで容易に改正できるようにしてしまうということは、いわばスポーツのルールをプレイヤーが自由に変えることができるようにするのと同じであり、結局、民主主義というゲームそのものを破壊してしまうことになるのです。 大学の憲法関連科目では、私たちが主権者として振る舞うために考えておくべき様々な問題を、歴史や社会、政治などとも関連させながら学んでいきます。 |
タイトル | 契約って何ですか? |
---|---|
内 容 | 契約とは、法律によって保護される「約束」です(たとえば、1億円の宝石を購入する場合でも、原則として、「口約束」だけで契約は成立します。)。契約と一口に言っても、コンビニでお菓子を買う、不動産取引など様々です。しかし、どんな契約でも、これを正当な理由なしに破ると、相手方から損害賠償を請求されたりするなど、法が定めるペナルティを受けることになります。民法の講義では、私達市民の財産関係や家族関係をめぐる法的な問題を「権利と義務」の視点から分析します。たとえば、契約では、何をしたら契約が成立するか、契約からどんな権利?義務が発生するか、その義務に違反するとどうなるか、といった問題を扱います。 |
タイトル | 逃げますか、反撃しますか? |
---|---|
内 容 | 逃げ出した猟犬が愛犬に襲いかかってきた。あなたは、逃げますか、それとも反撃しますか。刑法は、「急迫不正の侵害」に対して、自分や他人の利益を護る行為を許しています(刑法36条1項)。しかし、襲いかかってくる猟犬は「不正な侵害」なのでしょうか。いわれのない攻撃に反撃することは許されないのでしょうか。 刑法学の講義では、どこまでを犯罪として処罰できるのか、どこからは犯罪ではないのかを明らかにする理論と、現実を動かす裁判の結果(判例)を学びます。そのなかで、事件を分析して問題を発見する力、筋道を立てて考える力=「論理力」を鍛えていきます。 |